規制・ルール

外来服薬支援料については日医工の解説がわかりやすいので補足を入れてみた

今回は、薬剤師の業務でも年々重要性が高まっている外来服薬支援についてです。

外来服薬支援料については日医工さんが作っている資料がわかりやすいため、この補足などをまとめてみました。

外来服薬支援料は日医工さんの資料がわかりやすい

外来服薬支援料について勉強したい場合、まずは日医工さんの資料を見るのがおすすめです。

資料:日医工MPI行政情報 一包化加算と外来服薬支援料

はっきり言ってこれを見てもらえば外来服薬支援料の8割は理解できるはずです。

そしてこのサイトは必要ない…。というのもアレなので少し補足を入れときます。

資料は2018年のものとなりますが、外来服薬支援料に関しては2020の改定でも特に変更は有りません。なので2018年度版の理解のままで問題ありません。

また、ここの事例に書かれている内容について補足すると以下の通りです。

外来服薬支援料の日医工さんの資料を補足

外来服薬支援料の日医工の資料については、おおよそ以下のような事例が記載されています。

令和2年3月5日保医発0305第1号の診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)、別添3(調剤点数表)に沿っているので、その順番で進めていきます。

①投薬した薬を後日患者さんが持参→その後医師に確認して一包化した

これは外来服薬支援料の最もポピュラーなパターンですね。

区分 14 の2 外来服薬支援料

(1) 外来服薬支援料は、保険薬局の保険薬剤師が、自己による服薬管理が困難な外来の患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じ、当該患者又はその家族等が持参した服薬中の薬剤について、治療上の必要性及び服薬管理に係る支援の必要性を判断し、当該薬剤を処方した保険医にその必要性につき了解を得た上で、一包化や服薬カレンダー等の活用により薬剤を整理し、日々の服薬管理が容易になるよう支援した場合に、「注1」及び「注2」合わせて服薬支援1回につき、月1回に限り算定する。また、患者の来局時のほか、患者の求めに応じて保険薬剤師が患者を訪問して服用薬の整理等を行った場合でも算定できる。この場合、訪問に要した交通費(実費)は患家の負担とする。なお、服薬管理を容易にするような整理を行わずに単に服薬指導を行っただけでは算定できない。

処方と同時に一包化だと外来服薬支援料はもちろんとれませんが、それを患者さんが後日持参した場合は外来服薬支援料で対応できます。

もちろん医師への確認と、処方箋なしで薬歴に残すことが必須ですね。

②他の医療機関の薬の有無を確認、他の医療機関の薬も合わせて整理する

これも外来服薬支援で一番取りやすいパターンですね。

区分 14 の2 外来服薬支援料

(2) 「注1」については、外来服薬支援を行うに当たり、患者が、当該保険薬局で調剤した薬剤以外に他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤を服用していないか確認し、極力これらの薬剤も含めて一包化や服薬カレンダー等の活用により整理するよう努める。また、実際にこれらの薬剤も含めて服薬支援を行う場合には、重複投薬、相互作用等の有無を確認し、処方医に必要な照会を行い、適切な措置を講じる。なお、患者に対する服薬中の薬剤の確認や処方医への照会等を行った上で、結果として、他の保険薬局で調剤された薬剤又は保険医療機関で院内投薬された薬剤のみについて服薬支援を行うこととなった場合(当該保険薬局で調剤を受けていない患者が持参した、他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤について服薬支援を行う場合を含む。)でも算定できる。

他の医療機関の併用薬があった場合に、重複投薬などを確認して処方医に照会した上で一包化した場合ですね。

日医工の資料には詳しく記載がないですが、今回の処方医と、他の医療機関の処方医の双方に照会するのが安全(と読み取れる)ですね。

また、この場合は一包化でなく服薬カレンダーでの支援でも算定できそうです

③他の医療機関の薬と重複で疑義で処方削除、他の医療機関の薬を一包化

今回の医療機関と他の医療機関から重複投薬の薬剤が処方されているパターンです。

区分 14 の2 外来服薬支援料

(2) 「注1」については、外来服薬支援を行うに当たり、患者が、当該保険薬局で調剤した薬剤以外に他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤を服用していないか確認し、極力これらの薬剤も含めて一包化や服薬カレンダー等の活用により整理するよう努める。また、実際にこれらの薬剤も含めて服薬支援を行う場合には、重複投薬、相互作用等の有無を確認し、処方医に必要な照会を行い、適切な措置を講じる。なお、患者に対する服薬中の薬剤の確認や処方医への照会等を行った上で、結果として、他の保険薬局で調剤された薬剤又は保険医療機関で院内投薬された薬剤のみについて服薬支援を行うこととなった場合(当該保険薬局で調剤を受けていない患者が持参した、他の保険薬局で調剤された薬剤や保険医療機関で院内投薬された薬剤について服薬支援を行う場合を含む。)でも算定できる。

疑義照会の結果、今回の薬剤が処方なしということになり、他の医療機関の薬のみ一包化する場合でも外来服薬支援が取れるという内容ですかね。

今回の医療機関の処方が全く処方なしとなった場合は、重複投薬・相互作用等防止加算はとれなくなりますね。ただし、他の医療機関の方をこのタイミングで一包化しとけばという話かと思います。もちろん、他の医療機関の方を一包化しなければとれませんね。

あんまり実例はなさそうな、割とレアなケースです。

④飲み忘れ薬をバッグにて管理するよう指導、患者さん持参時に整理して医師に報告

こちらはブラウンバックの促進による外来服薬支援料ですね。

区分 14 の2 外来服薬支援料

(3) 「注2」については、患者が保険薬局に持参した服用中の薬剤等の服薬管理を行い、その結果を関係する保険医療機関へ情報提供した場合に算定できる。算定に当たっては、あらかじめ、患者又はその家族等に対して、保険薬局へ服用中の薬剤等を持参する動機付けのために薬剤等を入れる袋等を提供し、患者等が薬剤等を持参することで服薬管理を行う取組(いわゆるブラウンバッグ運動)を周知しておく。

一包化や服薬カレンダーでなくても外来服薬支援料が取れる例です。

ブラウンバックを渡して残薬整理を周知、患者さんが持参した時に整理する。そして、その後医師に状況を情報提供する、までやって算定可能となります。

これは事後報告で大丈夫なパターンですね。

⑤患者さんより自宅の薬を整理してほしい希望、自宅にて整理し医師に報告

患者さんの自宅での服薬支援のパターンです。

区分 14 の2 外来服薬支援料

(1) 外来服薬支援料は、保険薬局の保険薬剤師が、自己による服薬管理が困難な外来の患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じ、当該患者又はその家族等が持参した服薬中の薬剤について、治療上の必要性及び服薬管理に係る支援の必要性を判断し、当該薬剤を処方した保険医にその必要性につき了解を得た上で、一包化や服薬カレンダー等の活用により薬剤を整理し、日々の服薬管理が容易になるよう支援した場合に、「注1」及び「注2」合わせて服薬支援1回につき、月1回に限り算定する。また、患者の来局時のほか、患者の求めに応じて保険薬剤師が患者を訪問して服用薬の整理等を行った場合でも算定できる。この場合、訪問に要した交通費(実費)は患家の負担とする。なお、服薬管理を容易にするような整理を行わずに単に服薬指導を行っただけでは算定できない。

(7) 外来服薬支援料は、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については算定できない。また、現に他の保険医療機関又は保険薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている患者についても算定できない。

患者さん宅まで行って服薬支援をする場合、必ずしも服薬カレンダーを使わず、不要な薬剤の破棄などでも算定できると読み取れますね。

こちらも医師への報告は必須ですが、事後報告で大丈夫な例ですね。

注意点として、もともと在宅の算定をしている患者さんは算定できません。

⑥カレンダーを勧めるだけ→NG、複数医療機関の薬を整理、外来服薬支援で一包化しても一包化加算は取れない

外来服薬支援料のNG例や一包化加算との兼ね合いについても有りますね。

区分 14 の2 外来服薬支援料

(1) 〜省略〜 なお、服薬管理を容易にするような整理を行わずに単に服薬指導を行っただけでは算定できない。

(4) 外来服薬支援は、処方箋によらず、調剤済みの薬剤について服薬管理の支援を目的として行うものであるため、薬剤の一包化を行った場合でも、調剤技術料は算定できない。

1つ目の内容は、単なる服薬指導だけでは外来服薬支援料はとれないということ。患者さんがふと来局して、飲み忘れを防ぐには?→カレンダーが良いですよ、のやり取りはダメというパターンですね。

2つ目の内容は、外来服薬支援料をとる場合は一包化加算は取れないという例です。処方箋なしで患者さんが来局して一包化、という場合はわかりやすいですね。

もし、片方の処方箋を持ってきて、他の医療機関の併用薬は薬だけ持参、という場合は、外来服薬支援料か一包化加算かどちらから一方を算定すことになります。

⑦面倒だから一包化は対象外?記録の要件についても

最後は一包化の対象外となる可能性の例や記録の要件についてです。

区分 14 の2 外来服薬支援料

(5) 薬剤の一包化による服薬支援は、多種類の薬剤が投与されている患者においてしばしばみられる薬剤の飲み忘れ、飲み誤りを防止すること又は心身の特性により錠剤等を直接の被包から取り出して服用することが困難な患者に配慮することを目的とし、治療上の必要性が認められる場合に行うものである点に留意する。

(6) 外来服薬支援料を算定する場合は、服薬支援に係る薬剤の処方医の了解を得た旨又は情報提供した内容並びに当該薬剤の名称、服薬支援の内容及び理由を薬剤服用歴の記録に記載する。

1つ目については、外来服薬支援料はあくまで治療上の必要性が認められる場合に行うということです。ただ単に「面倒だからまとめて」という理由では算定しないほうが安全ですね。

2つ目は薬歴の記録の要件です。

・服薬支援に係る薬剤の処方医の了解を得た旨 or 情報提供した内容
・当該薬剤の名称
・服薬支援の内容及び理由

上記のような内容を必ず残しましょう。

外来服薬支援はこれからの薬剤師の腕の見せ所

外来服薬支援料は処方箋がなくても算定できる、割と画期的な調剤報酬です。

処方箋がなくても業務ができる例の一つであり、これからの時代に求められる薬剤師の仕事とも言えます。

185点という点数は、業務の負担に対して必ずしも割に合わないケースもありますが、多くの薬剤師によって実績が上がり、その有用性が認められればさらなる点数もつくかもしれない、非常に可能性のある業務だと思います。

日医工さんの資料は非常にわかりやすいので、この資料も活用しつつ、バンバン算定していけるよう日々の声がけなども頑張りましょう。

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ヤクリン
薬局勤務の薬剤師です。 常にバズりを意識するも… 好きな作用機序はSGLT-2阻害